工房ことりの

 【沖縄病】沖縄の魅力に取り憑かれ、寝ても覚めても沖縄のことばかり考え、物事が手につかず、日常生活に支障きたす病。

 「工房ことりの」の作家森永たつやさんもこの不治の病に侵されたお一人でした。沖縄病の特効薬はただひとつ、沖縄に身を置くことだけです。よって森永さんは健全な心身を取り戻すべく、20年前に故郷の長崎から沖縄に移住していらっしゃいました。
 念願の移住後、森永さんは生活の糧を沖縄伝統工芸に求めます。琉球ガラス、紅型、銀細工など、あまたある伝統工芸の中から「やちむん」と称される沖縄の陶芸を選んだのは、確固たる信念というよりも、なんとなく好きだったからという理由からだそうです。きっかけはどうであれ、森永さんがやちむんの魅力にのめり込んでいくのに、そう時間はかかりませんでした。なんでもないただの土から、自分の思いが形作られていくことに陶芸の醍醐味を感じられたそうです。

 人間国宝金城次郎さんの門をたたいて陶芸の基礎を学び、現在は恩納村でカフェ土花土花を営んでいらっしゃる玉田彰さんの下で修行を積んだ後に、2008年に独立、うるま市に現在の工房を開きました。
 心地よい風が吹き込み、光に満ち溢れた工房で森永さんは日夜作陶に耽っていらっしゃいます。「アイディアが沸いてくると、もう無性に作りたくて仕方ないんです。」「休みは特にないですね。家にいてもやることないから、いつも工房で何か作ってます。」こんな言葉を聴くと、森永さんは「商品を製作」しているのではなく「思いを形にしている」のだなと改めて実感させられます。実際、工房には梯子や象など実用とは程遠いけれど、愛すべき小作品が並んでいました。

 その、製作と表現の狭間を絶妙なバランスで(実はかなり表現寄りで)作られた器は、どれも一目で森永さんの作品とわかる個性的なものばかりです。しかもそれが、沖縄の伝統という揺るぎない基盤の上に表せられているからこそ、いかに個性的であっても沖縄の日常に溶け込み、生活を心地よく彩ってくれるのだと思います。
 そんな、当店の珈琲やケーキを5割り増しで美味しくしてくれる、工房ことりののを器を気に入ってくださった方は、トックリキワタ珈琲店の店内でもお買い求めいただけますのでスタッフにお声掛けください。また、うるま市の工房や県内外のショップでお求めいただけます。詳しくは工房ことりののホームページをご覧ください。











工房ことりの
沖縄県うるま市高江洲974-1 2F
TEL:098-974-9260
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